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山本福敏童話集 ゴリラの王様        
冷酷な王様が味わった 世界一おいしい料理とは?
勇敢なうさぎが知恵をしぼって王様をこらしめ、国に平和をもたらす!
作・山本福敏(やまもと ふくとし)
1943年 愛媛県大洲市肱川町生まれ
現在 兵庫県神戸市在住
バンドー化学株式会社定年退職後、主夫と野菜作りを兼業
著書に
2000年 「風のまほろば 山本福敏詩集」(日本図書刊行会)
2001年 「約束 セピア色のノスタルジア」(健友館)
2003年 「桜の国」(新風舎)
2008年 「ゴリラの王様」(新風舎)
      著者のブログ開設
絵・ひだかきょうこ
神奈川県生まれ。町田デザイン専門学校卒業後、
イラストレーターとして活動をはじめる。
書籍の挿・装画に
「かえる工房 ちょっとすてきな季節」(新風舎)
「ねずみのちゅーたの知恵ぶくろ」(新風舎)がある。
アクリルガッシュを使ったあたたかい雰囲気のイラストを得意とする。
ゴリラの王様
141p
新風舎
作・山本福敏
絵・ひだかきょうこ
定価:本体1700円+税
・ゴリラの王様
・小さな村の千年桜
・風と鬼百合
・小犬のペロペロ
・三つの心
・あとがき
2008年1月15日 初版 
―森の国の国民に告ぐ
いまだかって、だれも食べたことのない
美々なる食べ物を知っているもの、
または、それをもっているものは、
これより百日の間に宮殿に来て、
王様に、そのことを知らしめること。
または、それを献上すること。
それを知らしめたるもの、
それを献上したるものには、
王様より特別に黄金の延べ板百枚を、
褒美として与えるものなり。
「そうか、これが、これが世界一おいしい食べ物であったのか・・・・・。この塩でにぎっただけのおにぎりが、世界で一番おいしい食べ物だったのか。わしは、わしは、愚かな、あまりにも愚かな王であった」
 ゴリラの王様は、流れるなみだをぬぐおうともせず、小きざみにふるえる手で、おにぎりを食べつづけました。
 そのとき、うす暗くなってきたきこり小屋のうしろのほうから、カナカナカナカナカナ・・・・・カナカナカナカナ・・・・と、ヒグラシの鳴き声がしました。
 森の国に黄昏がせまっていました。もう、夏は終わりです。
お塩でにぎっただけの「おにぎり」が、世界で一番おいしい食べ物だった!!

山本福敏の野菜作り
「小屋?」は杭を4本とブリキを買っただけで手作りです。井戸を掘り、竈(かまど)を造り、
畑から出た石を洗い敷き詰め庭園風にしました。
出来た野菜のなかに珍しいものがありました。
サツマイモで焼酎の原料などになる黄金センガンという種類ですが、
まるで龍がとぐろを巻いたような形をしており、掘り出した時は本当に吃驚しました。

山本福敏著「桜の国」
桜の国
362p
新風舎
著者 山本福敏

定価:本体2000円+税
2003年1月15日初版
蒼く光り輝く水の惑星
     地球
その奇跡の星に生まれて
   生きている
 すべての物たちは
  桜の花のように
 熊婆ちゃんのように
  いつまでも美しく
光り輝かなければならない

         山本福敏
なんというエネルギーのほとばしりか!と分厚い原稿を手にして、まず圧倒されました。
先へ先へと読ませてしまうこの不思議な力は、たぶん山本さんの「魂の力」ともいうべきものなのでしょうね。
こうしたひたむきな魂は、都会生活者とその作品が失って久しいものです。
その意味で「桜の国」は、文明社会、わけても戦後の日本に対する批評であり、告発の書とも言えるでしょう。
集中の圧巻は、なんといっても「熊婆ちゃん」。こんな迫力のあるみごとな女性に、私は出会ったことがありません。

産経新聞「朝の詩」選者・新川和江先生より
      著者に送られた書翰の抜粋)
愛媛県大洲市肱川町
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