百人一首の風景                  
百人一首の風景 奈良市 平城京(奈良の都) 平城遷都1300年
61伊勢大輔 いにしえの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほひぬるかな

阪本桃水(純子)書
歌意
昔の奈良の都に美しく咲いた八重桜が、今日はこの九重(宮中のこと)で、いっそう色美しく咲いていることだ。
新参の女房である伊勢大輔が、奈良の都の八重桜を受け取る役を紫式部より譲られ、満座注視の中で詠んだ当意即妙の歌である。



八重桜
作者プロフィール
伊勢大輔(いせのたいふ 989年頃~1060年頃)は平安時代中期の女流歌人。伊勢神宮の祭主大中臣輔親の娘だったので伊勢大輔と呼ばれた。三十六歌仙の一人。
1008年頃に一条天皇の中宮上東門院藤原彰子に仕え、和泉式部・紫式部などと親交。1049年の内裏歌合、1056年の皇后宮寛子春秋歌合に出詠している。
高階成能に嫁し、康資王(やすすけおう)の母、筑前乳母、源兼俊母など優れた歌人を生んだ。

大極殿
奈良の都(平城京)
 かっての日本の首都は、唐の都「長安」などを模して建造された。藤原京から平城京への遷都は707年に始まり、710年に遷都された。
 740年、恭仁京への遷都によって平城京は一時的に放棄されるが、745年には再び平城京に遷都され、784年山城国の長岡京に遷都されるまで都がおかれた。山城国に遷都した後は南都と呼ばれる。
 平城京は現代においては音読みで「へいじょうきょう」と読むが、かっては「ならのみやこ」と訓読みしたというのが定説である。


平城宮跡の桜
中島正夫作
奈良の八重桜(ナラノヤエザクラ)
 奈良の八重桜(ナラノヤエザクラ)は奈良県の県花であり、奈良市の市章にもなっている。奈良に生えている八重桜という意味でなく「ナラノヤエザクラ」という品種をさしている。普通の八重桜のような品種改良された豪華な牡丹桜でなく、花の直径が2.5~3cmと小ぶりの可憐な花で、山桜の変異から生まれたデリケートで育てにくい。天然記念物に指定されている東大寺知足院の原種を含め数えるほどしか現存していないそうである。
ナラノヤエザクラの特徴は
・桜の中で季節の一番最後に咲く
・若葉とともに蕾が枝につき葉陰からのぞくように小ぶりの花が咲く。
・蕾の時は紅色、花が開くと淡いピンク、散り際にはまた赤く染まる。
奈良の八重桜が咲く場所
①知足院
②転害門
③県庁横駐車場
④奈良公園会館奥
⑤奈良国立博物会館
⑥奈良女子大学



平城宮大極殿

平城宮跡

東大寺二月堂

奈良公園
写真撮影2008年5月13日

平城遷都1300年トピックス
平城遷都1300年祭キャラクター
朝日新聞記事2008年6月3日掲載
平城遷都1300年祭のキャラクター
 奈良市の平城宮跡などで2010年に開かれる「平城遷都1300年祭」の公式キャラクター「せんとくん」にライバル、市民公募で選定された「まんとくん」、鹿が平城宮の朱雀門を模した帽子をかぶり、マントをまいたキャラクターが現れました。
 地元商店街などは「まんとくん」を活用する意向で、同祭には二つのキャラクターが並び立つことのようです。
朝日新聞記事7月1日
応援歌に「まんぞく」
平城遷都1300年祭の民間公募キャラクター「まんとくん」に応援ソングが出来ました。
まんとくんのうた♪(1番)
そらとぶまんと まんとくん
じかんをこえて とんできた
すてきなみらいを つくるため
みんなでちえを だしあおう
やまんとまんと まんとくん
どんとどんと どんとこい

所在地 奈良県奈良市佐紀町 平城宮跡
交 通 近鉄奈良線「大和西大寺駅」下車 徒歩15分
     第二阪奈奈良ICから10分 
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