観光ボランティアガイド養成講座2013
開講式・第1回座学講習 
講師:岡島永昌先生
         主 催 王寺観光ボランティアガイドの会
         後 援 王寺町 王寺町商工会

日  時  10 8日火曜日 午後2時~4時10

場  所  王寺町中央公民館 3階会議室A

式 次 第

14:00 開式の辞

14:02 会長挨拶

14:07 来賓挨拶 王寺町商工会 福井伊佐男会長

14:15  講座の運営と講師の紹介

 ●座学講習  火曜日の午後2時~3時30分 場所:王寺町中央公民館

      講師:岡島永昌先生 王寺町教育委員会生涯学習課社会教育係主任

10 8日 王寺町の歴史と地理  ※開講式

      ②11 5日 達磨寺と太子道

      ③12 3日 明神山の送迎大神宮と畠田の神社

      ④ 121日 大和川舟運と亀の瀬

      ⑤ 2 4日 西安寺と片岡王寺

      ⑥ 3 4日 鉄道の町「王寺」

          ●ルート講習 時間は下記日程火曜日の午前9時~午後3時

      ①1022日 コース1記紀万葉・王寺の里   平野淳子

      ②1119日 コース7太子道         中田忠秋

      ③1217日 コース5明神山         辰己賢一

      ④ 128日 コース6亀の瀬・龍田古道    土井すみ子

      ⑤ 218日 コース4舟戸神社~三室山    前田紀代子

      ⑥ 318日 コース2王寺の里        日野輝彦

14:30 養成講座 第1回座学講習(14:3016:0090分間

テーマ 王寺町の歴史と地理

講 師 岡島永昌先生
     経歴
1974年生まれ。    

天理大学文学部卒業、大阪市立大学大学院前期博士課程修了。

『新訂王寺町史』の編さんに事務局として携わり、2000年から王寺町職員。

代表的な著作に『達磨寺発掘調査報告書』(共著)、「魚梁船をめぐる問屋場の復元」(『奈良歴史研究』第67号)、「保井芳太郎のコレクション形成とその背景」(『文人世界の光芒と古都奈良』思文閣出版)、「大坂から大和への肥料流通―大坂積方中と在方仲買を中心に―」(『ヒストリア』第213号)、『王寺町水利組合史』(共著)などがある。

16:00 来賓挨拶 王寺町 平井康之町長
       

16:10 閉式の辞

        
会長挨拶
阪本光弘
 こんにちは、王寺観光ボランティアガイドの会の阪本です。
 観光ボランティアガイド養成講座が本日から6ヵ月間、来年3月末にかけてスタートします。受講希望者は本日ここにお集まりの定員30名をはるかに超え、53名に達しました。講師の岡島永昌先生による王寺町の歴史を聞きたいと思う気持ちと、テーマごとに座学講習と連動してルート講習を6か月間かけて行う養成講座は奈良県下でもめずらしく、各紙に大きく採り上げられた結果かと思われます。今回の受講者は町内24名、町外6名です。このように盛況に養成講座が開講出来ました事は感無量です。この席をお借りしまして感謝申し上げます。

さて、観光ボランティアガイドは全国で1700団体、約4万人のガイドの方が活躍しています。中でも奈良県は43団体、約1700人のガイドが観光案内を行っており、ガイド数は愛知県の2600人に次いで2番目に多い県です。2011年に誕生した王寺観光ボランティアガイドの会は奈良県観光ボランティアガイド連絡会加盟37団体中34番目にできた団体で、現在14名の会員で運営しています。観光ボランティアは養成講座を受講し、その修了生を中心に構成されています。奈良県は来年度に観光ボランティアガイド全国大会開催を計画しています。

平城遷都1300年事業の成功はボランティアガイドの力でした。奈良県は2011年から「記紀・万葉のロマン」をテーマに古事記編纂(712年)1300年から日本書紀編纂(720年)1300年の2020年まで、記紀・万葉ウォークを展開しています。

2020年は東京オリンピック開催が決まり、それまでに奈良県への観光客の受け入れ体制の整備が重要視されています。王寺は奈良県下で多量の乗降客数を誇るJR・近鉄王寺駅をもつ「奈良県の西の玄関口」で、奈良観光道の始発駅であり、終着駅です。しかし1等駅で観光案内所がないのは王寺駅ぐらいです。

講師の岡島永昌先生は、王寺出身で、大阪市立大学大学院の博士課程を出られた39歳の新進気鋭の歴史考古学者です。王寺とその周辺地域の文化財、歴史文化を大いに学習させて頂き、受講者がそれぞれが情報発信と観光案内していただければと願っています。

また、王寺観光ボランティアガイドの会は観光ルートとして、12ルートを開発しています。今回はそのうちの6ルートを、ベテランガイドがコース指導します。第1回ルート講習は10月22日に実施します。
 観光の仕方も、今までは法隆寺とか東大寺を修学旅行のようにバスで見学するというのが主流でしたが、今は文化財、歴史文化、自然をテーマにして観光ウォークを楽しむようになりました。大人の遠足をイメージしていただければご理解できます。

 聖徳太子の愛犬「雪丸」を王寺町が公式マスコットキャラクターに認定した王寺は、聖徳太子ゆかりの里として、記紀・万葉のロマンが満喫できるエリアです。聖徳太子と達磨大師の飢人伝説で有名な達磨寺をはじめとして、昔話で有名な桃太郎のお父さんである第7代孝霊天皇の御陵が王寺にあります。また、万葉歌にも登場する日本最古といわれるため池「芦田池」、推古天皇の乳母のお乳が良く出るように祈願した乳たれ地蔵などの史跡の他に、王寺は自然にも恵まれています。里山が残っている葛下川沿いや、大和平野、河内平野が頂上で一望できる360度パノラマが楽しめる明神山越えルートなど、大阪から電車で僅か20分で来れる、都会の人達の心が癒される観光地が王寺です。

 今まで、国宝級が50近くある世界遺産の法隆寺に圧倒されて、「王寺には観光するところはありません」と言われてきましたが、聖徳太子唯一の万葉集1首をはじめ、重要文化財は奈良県各市町村の平均を上回っています。

 文化財というハードウエアに、歴史文化と言うソフトウエアが載り、さらにボランティアガイドや市民の「おもてなし」というヒューマンウエアが重層的に折り重なるというイメージが、これからの新しい観光の形となります。

今回の観光ボランティアガイド養成講座は、ボランティアガイドになっていただくのが目的ですが、それ以上に古代から現代にかけて5km四方の王寺町に文化財、歴史文化、自然が集中、集積していることを実感していただくことを重視しています。最後まで受講できますようお願い申し上げて、ご挨拶とさせて頂きます。

ありがとうございました。

観光ボランティアガイド養成講座:2013年度座学講習・ルート講習